【政治初心者向け】選挙で用いられる比例区のルールとは?ドント方式って?

今更聞けない政治

選挙でよく聞く「比例代表」とか「比例区」ってありますよね。
あれってどういうルールで当選する人が決まるかご存知でしょうか?
少し複雑なルールになってますので初心者でも分かるように簡単に解説していこうと思います。

比例代表、比例区ってなに?

比例代表(制)というのは、政党名の獲得票数と個人名の獲得票数を合算して獲得票数の多かった政党の所属議員が当選できる選挙方式です。
衆議院選挙や参議院選挙では、選挙区選挙と比例代表制を合わせた方式で選挙が行われています。

必然的に議員数の多い政党の方が個人名の票が増えるのですが、個人としてはライバルが多く当選倍率は下がってしまいますね。良く「比例区は個人名で!」と訴えている方がいるのは個人票が多い人が当選するからです。当然といえば当然のことですが。

比例区のルール、仕組みとは?

次に、「トータルの獲得票数が多い党の議員が当選できるのは分かったけど、どういうルールで当選する人数とか当選する人を決めるの?」って疑問を解説していきます。

日本語党、数字党、アルファベッ党の3つの政党による1区の比例代表制の選挙があったとします。出馬した方は以下の通りです。

・日本語党:愛さん、上さん、岡さん、菊さんの計4名
・数字党:壱さん、弐さん、参さんの計3名
・アルファベッ党:Aさん、Bさんの計2名

個人名での投票と政党名での投票結果は以下の通りとします。

ここから順位を決めるために用いられるのが「ドント方式」です。
ドント方式というのはベルギーのビクトル・ドント氏が考案したもので、各政党の総投票数を1,2,3,,,と順番に割っていき、その数字が高い順番に当選する方法です。
言葉で説明すると分かりづらいので画像で説明すると以下のようになります。

この数字の大きい順がこの選挙の順位になります。
3人当選する場合は、

日本語党の上位2名数字党の上位1名が当選する事になります。
つまり日本語党から菊さん(4000票)と上さん(3000票)、数字党から弐さん(5500票)が当選で、上さんより獲得票数の多いAさん(3200票)は落選することになります。

特定枠という例外もある

比例代表制において「特定枠」という制度があります。
この制度は、各政党が優先的に当選人になる人を選べる制度です。
つまり個人票が0でも所属政党の総投票数が多ければ当選する事が可能という訳です。

実際はそんな全く人気のない人を当選させるために使われる訳ではなく、各政党において重要人物であったり、国政経験者だったり政党において「この人は議員になるべきだ」という人物を当選させる目的で使われます。

最近ですとタレントなどの著名人が良く出馬していますが、そういう著名人で票を集めて他の重要人物を特定枠で確実に当選させることも可能です。
おそらく利用されている著名人は結構な数いるんじゃないかと思います。

おわりに

今回は比例代表制の「ドント方式」を解説していきましたが、分かりましたでしょうか?
日本の選挙の場合は、比例代表制だけの選挙ではないので実際はもう少し煩雑になりますが比例代表制の概要だけでも掴めたら幸いです。

政治初心者向けの記事を書いてますので、政治に詳しくない方はよかったら見ていってください。

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