【政治初心者向け】衆議院と参議院ってなにが違うの?

今更聞けない政治

前回は国会の基本についてざっくりと解説しました。

今回は国会を構成する衆議院と参議院がどのように違うのか、それぞれ期待されている役割は何なのかなど政治初心者向けに解説していきます。

まずは両院について確認しよう

衆参両院の違いを解説する前に、衆議院と参議院それぞれの基本を確認しましょう。

衆議院の基本

衆議院は国会議事堂を正面から見て左側に位置しています。
2022年現在、衆議院の議席数は465議席で参議院より200議席ほど多いです。
議席数は人口や選挙のバランスを考慮して若干数増減します。

任期は4年で選挙は全議員一斉に行います。その為、衆議院の選挙は総選挙と呼ばれます
総理大臣は基本的には衆議院議員の中から選ばれ、衆議院は4年の任期を待たず解散することもあります

任期が参議院より短い上に途中で解散することがあるので参議院より議員の入れ替えが激しく、より直近の民意が反映されています。その為、衆議院の決定は参議院の決定に対して様々な場面で優先されます。これを衆議院の優越と呼びます。

参議院の基本

参議院は国会議事堂を正面から見て右側に位置しています。
2022年現在、参議院の議席数は248議席で衆議院より200議席ほど少ないです。

任期は6年で選挙は半数ずつ3年おきに行われ解散はありません。
参議院選挙の場合、半分が改選議席で残り半分が非改選議席になります。(各政党ごとに議席数を見る時は衆議院議席も非改選議席に含まれる)

様々な場面で衆議院に優越があるので「参議院って必要なの?」と思われるかもしれませんが、参議院は参議院で重要な役割を担っており「良識の府」とも呼ばれています。
内閣による解散もなく長期的な政治が行えるので、良い意味で世論や内閣に流されにくいという特徴があります。

衆議院と参議院の違いは?

では衆参両院の違いをおさらいしましょう。

ざっくり比べるとこんな感じです。

衆議院の優越

前述した衆議院の優越についてざっくり説明すると以下の通りです。

①憲法上の優越
 ・議決の効力における優越
 ・権限の事項における優越
②国会上の優越

大枠だけ書くと「結局なにが優先されてるの?」って感じですよね。
総理大臣の指名や様々な会議で衆議院と参議院の意見が割れて話し合いが平行線の場合は衆議院の議決が優先されます。衆議院の優越に関しては別の記事で細かく解説しようと思います。
今回は法律の制定における衆議院の優越を例にして図を作ってみました。

こうやって図にしてみるとちょっと参議院が可哀そうな気もしますが様々な場面でこのように衆議院が優先されているのが現実です。

まとめ

~衆参両院の違い~
・国会議事堂の左が衆議院、右が参議院
・議席数が違う 衆議院465議席・参議院268議席
・任期が違う 衆議院4年・参議院6年
・衆議院には解散がある
・被選挙権が違う 衆議院25歳・参議院30歳
・選挙方法が違う
・衆議院には様々な優越が認められている
・参議院議員にも総理大臣になる資格はあるが衆議院議員からしか総理大臣は出ていない

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